読書と旅行

読書と旅行が趣味です。読んだ本の記録と、旅行記を載せていきたいと思います。

2020-01-01から1年間の記事一覧

歌野晶午「死体を買う男」

江戸川乱歩や萩原朔太郎などを読んだことがないので、この作品の面白さが半減してしまった気がします。まだまだ読んでいない本が多く、教養としても幅広く読書をしていきたいと思いました。

畠中恵「ぬしさまへ」

しゃばけシリーズが好きですが、シリーズ第二弾であるこの本はもしかしたら読んだことがなかったような気がしました。手代の仁吉の想い人の話に切ない気持ちになりました。人よりも長く生きるということは、いいことばかりではないですね。

坂木司「ホテルジューシー」

沖縄に行ったことがないのですが、沖縄のいい面も悪い面も丁寧に魅力的に描かれていて、実際もきっとこういうところなのだろうと思いました。いつか沖縄に行ってみたいです。

今邑彩「「裏窓」殺人事件 警視庁捜査一課・貴島柊志」

同じシリーズの前作はミステリーとホラーが混ざったような作品だったため、今回も油絵がどのようなホラー展開になるのかと思っていましたが、ミステリーとして完結。最後に付け足しのようにホラー要素がありました。

恩田陸「Q&A」

インタビューなど会話形式のみでストーリーが進んでいきます。何が起こったのか少しずつ分かります。

麻耶雄嵩「貴族探偵対女探偵」

冷静に師匠の教えを守っている女探偵が、貴族探偵にはあっさりペースを乱され乗せられてしまうのが続き、ちょっとイライラしていたら、最後のオチに、そういうことか、と、納得させられました。

米澤穂信「愚者のエンドロール」

いろいろ考えている高校生が出てくる相変わらずのシリーズ。この本はじっくりと謎解きがされて、しっかりとしたミステリとなっており最後の最後まで楽しみました。

我孫子武丸「新装版 8の殺人」

トリックについてはどこかで使われていたようなトリックで途中で検討がついてしまうな、と思いましたが、最初に発刊された年を見ると、こちらが元祖なのかなとも思いました。ただ、話はこのトリックだけでなく、ひっくり返されたりするので、最後まで見通す…

加納朋子「掌の中の小鳥」

日常の謎系の話は、無理やり謎を起こしているような作品もある中、この本は自然に話の中に入っていけました。

柴田よしき「ゆび」

最初に読んだこの作者の作品がコージーミステリ系の作品だったため、その印象がすごく強いのですが、同じ作者が書いたとは思えないくらい全然ジャンルの違うホラー作品でした。本当に幅広い作品を持つ方です。

東川篤哉「もう誘拐なんてしない」

文体や設定からコメディ要素が強いのかと思いましたが、いろいろな要素が交差しており、意外に本格的でした。

松尾由美「安楽椅子探偵アーチー」

都合が良く謎の出来事が起きすぎるような気もしますが、正真正銘の安楽椅子探偵という設定はおもしろかったです。

さくらももこ「たいのおかしら」

「私もいつかいなくなる。あと五十年後かもしれないし、もっと早いかもしれない。」との記載がありましたが、これを書いていた時点では、こんなに早く亡くなるとは思ってもいなかったのではないか、と思いを馳せました。

歌野晶午「動く家の殺人」

こういうことであろう、と検討をつけたトリックの通りに事件が説明されていき、やはりそうかと思っていたところで、事件の様相がガラリと変わり、意外な結末が待っていました。

北森鴻「孔雀狂想曲」

この作者の書く作品は、知らない世界の一部を知ることができます。骨董品をめぐる謎とともに、骨董の世界を垣間見れて、興味深く読みました。

吉永南央「名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ」

私の周囲の、お草さんと同世代の方々を思い浮かべると、ここまでアクティブにいろいろなことに首を突っ込み、動くことができるのだろうか、と思ってしまいます。やはり商売をしていろいろな方と会っていることで刺激を受けているのでしょうか。お草さんの歳…

乾くるみ「リピート」

タイムトラベルの中でも個性的な制約があり、過去に戻る前、戻った後も先の展開が読めず、ドキドキしながら読みました。残りページ数が少なくなる中、どのようなラストになるのか考えながら読みましたが、衝撃のラストでした。

米澤穂信「儚い羊たちの祝宴」

上流階級の家庭が舞台で上品な言葉遣いの中で、ゾクっとするお話が続きます。「バベルの会」を中心に緩やかに各話がリンクする短編集でした。

辻真先「迷犬ルパンの大逆転」

ここまでセリフの少ない名探偵はいないのではないかと思います。途中で舞台が犬がついていけないセイシェルに行ったり、怪我をしたりと登場は少ないですが、要所要所でいい仕事をします。不思議な名探偵でした。

綾辻行人「黒猫館の殺人」

深く考えずに本を読むタイプの私でもいくつか気がつく点がありましたが、それを上回る伏線が随所に散りばめられていました。

黒崎緑「しゃべくり探偵」

関東地方にしか住んだことがないので、本当に関西の方がこのような会話をするのだとすると、本当に疲れるだろうなと思いました。読んでいるだけで疲れてしまいました。ただふざけたお話かと思いきや、ミステリとして全体がつながっており、しっかりしたお話…

有栖川有栖「[新版]幽霊刑事」

どうしてもっときちんと捜査に集中しないの、と思ってしまう場面もありましたが、幽霊になったという状況をすぐに受け入れられる訳でもないですし、幽霊の特色を活かして真面目にすぐに捜査をしたら、ここまで分厚い本にはならないだろうと思い直しました。…

湊かなえ「ユートピア」

それぞれの登場人物の思惑が交差し、どきどきしながら読み進めました。最後の最後まで楽しみました。

坂木司「動物園の鳥」

坂木と鳥井の物語のシリーズ完結編。この2人の関係が理解できず、不思議だと思い、どうなってしまうのだろうと思いながらシリーズを読んできましたが、最後の最後で前向きに終わり、ホッとしました。

歌野晶午「春から夏、やがて冬」

歌野晶午さんは、本格ミステリの作家という認識があり、最初の方はミステリという感じがしないな、こういう作品も書いているかたなんだなと思っていたのですが、最後の最後でしっかりミステリでした。この方の小説にはいつも驚かされます。

七月隆文「ケーキ王子の名推理2」

シリーズの前作を読んだ時も思いましたが、少女マンガのようなシチュエーションで読んでいて懐かしい気持ちになります。今回は「名推理」というタイトルの通り、暗号が出てきますが、お菓子の描写が美味しそうで、甘いものを食べたくなりました。

小湊悠貴「ゆきうさぎのお品書き 母と娘のちらし寿司」

シリーズ7作目で登場人物も多く、主人公以外のストーリーも充実していました。シリーズ順に読めているので碧と大樹の関係も微笑ましく見守っています。ただ、手元にあるのがこの本までなので、この先が気になって仕方がないです。

初野晴「水の時計」

この作者の本を初めて読みました。臓器を提供される方達の様々なストーリーを読みながら、でも多くを語りすぎず、どこか違う世界のことという雰囲気が終始漂っていました。このような「ミステリ」もあるのか、と思いました。

今邑彩「七人の中にいる」

途中で真相は分かってしまいましたが、テンポ良く進んでいくので、読みやすかったです。ただ、主人公には最初から最後まで共感できませんでした。携帯電話がない時代はもどかしいと感じました。

米澤穂信「ボトルネック」

もし自分がこの世に生まれなかったら、という世界を体験し、しかもそちらの世界の方がうまく行っているように思える。起こったことすべてが自分のせいだと思うこと。それを抱えながら生きていかなければならない。当たり前のことのように思えますが、もし自…